家電って選ぶのが難しいですよね。
カタログを見てもセールスポイントのいい所しか書いていません。家電量販店へ予算や希望の機能を伝え紹介される製品に対しても、結局カタログに書かれているセールスポイントの説明がほとんどです。
どんどん隣の高い製品に目移りして当初の予算を大幅にオーバーなんて事にもなりかねません。
しかも、一度購入すると不満があっても使い続けるしかなくないですか?安くないですし。
今は、インターネットでレビューを見てある程度自己判断が出来る時代ではあります。
高価な物なので失敗したくないと誰もが思うはず。壊れて買い替えの場合は急を要する事も多く量販店に駆け込みじっくり吟味する余裕もなく今ある中から選ばざる得ない…高くとも。
家電は文明の利器。大外れなんて事にはならないんでしょうけれども。
そんな家電の中から私が実際に購入し6年使用したドラム式洗濯機について、率直な感想をまとめます。
ドラム式洗濯機に期待される事
これまで私はもっとも一般的な形状である「縦型洗濯機」を使用していました。洗濯から脱水まで行う全自動と呼ばれるものです。
手間もかかりません。洗濯物を放り込むと安定して脱水までを終わらせてくれる。メンテナンスの必要もなくいつしか大変頼りがいのある存在になっていました。
しかし、生活の環境は変わっていきます。子供が2人になり成長し保育園→小学生へと。
そうすると洗濯をする機会がどんどん増えて行くわけです。
洗濯とは
飛び飛びで時間を拘束され、手間のかかる家事です。
ちなみに、当時の状況は夫婦・園児と小学生の子供2人の4人。洗濯の回数は一日2回必要でした。
少しでも洗濯の手間を減らす為にと「乾燥機能」のついたドラム式を購入したのです。
先ほどの「洗濯機を動かす→干す→取り込む→たたむ→衣装ケースに収納」の内、「干す→取り込む」を機械に任せる事ができ、洗濯機のスイッチを入れれば次の作業は「たたんで片づける」のみとなります。
物干し場を完備しているお宅ならいいかもしれませんが、わが家にはありません。
どうしても室内干しが発生します。しかもこの量。ずーーーーっとどこかに洗濯物が干してある状況。
冬場は特に暖房のあるリビングでも干さざる得ません。
家具にこだわってリビングをお気に入りの空間に仕上げても洗濯物が…。なんて事に。
当時、まだ壊れていない縦型洗濯機を乾燥機能の付いたドラム式に交換するに当たり、夫である私の意見は手間を減らしたいに対し、妻の意見は乾燥機能は無くても一度に選択できる量を増やしたい。でした。
※洗濯は共同でやっています。
縦型とドラム式それぞれの特徴
量販店で伺ったそれぞれの特徴、説明を受けてなるほどと思ったことをまとめます。
- 汚れを落とす能力は縦型が圧倒的に上。
- 洗濯に必要な水の量はドラム式が少量で済み節水につながります。
- 縦型にも乾燥機能付きはあるが、しわなどの仕上がりで乾燥と言えばドラム式。
- 大容量なら縦型。(毛布などもいける)
といった所。それぞれ得意分野が違うんですね。
そこで最終的に選んだのが4人家族の洗濯物を想定した容量で乾燥できるドラム式となりました。2014年式。家電量販店にて予算を伝え説明を受け、夫婦でよく相談して選んだ物です。
置く場所のスペースと排水溝の形状など確認してから検討するといいですよ。右開きか左開きかも。
日立のビッグドラム「風アイロン」がセールスポイントの「BD-3700L」9kg/6kg。
使ってみた率直な感想
さてさて、6年前わが家へやって来て以来使ってみた感想を忖度なしでお伝えします。
一番の強く思ったのは、期待外れでした。
ドラム式に期待された乾燥機能による洗濯家事の軽減が不十分な結果となっています。
不満その1
エラーが多い。これは致命的でした。
寝る前に洗濯機起動→朝起きると乾燥終了。そうなる事を期待していました。
結果、途中で発生するエラーの回数が多いのなんの。特に頻発される「C02」
エラー番号より「排出されません」。
本体下側にある「糸くずフィルター」にゴミが溜まり目詰まりしているか排水ホース内のどこかで詰まっていて排水できないか…。
糸くずフィルターなら分かります。これくらい掃除するのに不満はありません。
たま~にこの糸くずフィルターが原因の事もありました。C02エラーが出た場合、まずはここから調べるわけですがほとんどの場合はこれが原因ではありません。
となると排水ホースか・・・。排水溝は大体部屋の奥にあるので邪魔な物を動かしてゴソゴソ…。外しては何も詰まってない。これを何回繰り返す事か。
初めの内はスイッチを入れ直すだけで動く時もあれば、ホースをグリグリしたり本体を揺さぶったりすれば動いていました。
しかし、エラーの頻度が半端ないです。最悪は布団に入ったあとで聞こえるエラーとかまじで最悪です。その度に詰まっていないのが更に最悪。ナニコレ!?運なの?まで思いました。
そしてついに何をしてもエラーが止まらなくなり業者へ連絡。すぐ来れないらしく、その間はコインランドリー生活を余儀なくされます。
数日後、来てくださった業者さん曰く、この型番はクレームが多く新しい基盤があるからそれに交換すると。メーカー保証期間内なので無料ですって。リコールじゃないのとか思いましたが無料なのでお願いしました。その後は比較的安定してます。
それでも時々呼ばれるエラー音は未だに苦痛です。縦型の時は全くなかったのでいちいち手間がかかる印象。
不満その2
そして致命的な不満その2。
乾燥後の品質が望んだものに程遠い。
エラーが出ないで朝を迎える場合、しっかりと乾いています。
が!!臭い。
洗濯後なのにカビ臭いというか排水溝臭いというか。これは洗濯機という目的を果たせていません。
取り扱い説明書によると。
運転終了後は早めに取り出す事。排水トラップを付ける事。
ネットでは同じように各メーカーのドラム式を使うユーザーから臭いの指摘や対策が大量に出回っています。
これに対しいろいろ試した結果、「粉末のワイドハイター」が一番効果がありました。
洗剤でなければ柔軟剤でもありません。液体ワイドハイターでもダメ。粉末のワイドハイター。
洗濯物の殺菌はもちろん、洗濯層内の汚れにも有効です。これが一番臭いを押さえる事が出来ました。
しかし、それも洗濯物をすぐ取り出した場合の話で、乾燥終了後の放置時間が長ければやはり独特な悪臭がします・・・。
不満その3
最後の不満。終わる時間が読めない。
乾燥モードを使った場合、終了の時間がさっぱり分かりません。
洗濯→濯ぎ→脱水まではデジタルパネルに表示された時間通りに進みます。
しかし、乾燥は…残り10分表示からかなりの長時間動きます。
1時間、2時間の話ではございません。3~6時間とかも余裕であり終わる時間が分からない。
洗濯~乾燥まで終わる時間は6~8時間くらい。日によって?量によって?違います。
総評
不満ばかりを書きました。
なぜこんなに不満なのか・・・。
乾燥機付き洗濯機として販売され、洗濯→乾燥はします。間違いありません。
縦型洗濯機がアナログな作りのせいか、非常に丈夫でなんのメンテナンスをしなくても安定して期待された役割をこなしてくれていただけに、増えた手間がそのまま不満となりました。
こんな人に向いている
共働きで家事の負担を減らしたいって場合、不向きだと感じます。
なぜかと言うと、
乾燥が終わったらすぐ取り出せるから。
これに尽きる気がします。
乾燥が終わっているのに取り出せないと、臭いやシワが増えて行き洗濯自体を否定する結果になりかねません。
専業主婦(主夫)だって忙しい。買い出し程度の外出(1~2時間)なら問題なく対応できるのではないでしょうか。
乾燥が終わったら可能な限り早く取り出せれば、「干す→取り込む」手間を排除し片づけるのみとなります。物干しスペースに悩むことも無くなる。これは非常に大きなメリットだと思います。
最後に
結局、わが家では最終的には乾燥機能はほぼ使わなくなりました。
それなら縦型でいいのでは!?と思うかもしれませんが、もし今使っているドラム式が故障したら、次もドラム式を買うと思います。
なぜか
これは意外と大きかったです。縦型しかない場合、乾燥する術がありませんがいつでもやろうと思えばやれる安心感があります。
休日の雨の日なども。雨だし乾燥機回しとこ・・・。とか。
乾燥機だけ買うという選択肢もあり。
ドラム式洗濯機に期待される働きが大きいだけに、大満足とはいきません。
家電は常に最新型が販売され続けます。今買い換えようと思っている場合、状況はまた変わっている事でしょう。
よほど特別な場合を除き、複数の洗濯機を試しに使って気に入った物を買うって事が出来ず、買った洗濯機は不満でも使い続けなければならない場合がほとんどのはず。
カタログに書いてあるような良い事ばかりではありません。最終的に損得をするのは自分です。
後悔しないような家電選びを心がけましょう。
コメント
ドラム式そんなに大変だったんですね、率直なレビュー参考になります。
うちは縦式洗濯機+その上に電気式乾燥機取付で運用してます。
大抵2時間かからずに確実に乾燥終わるのと、洗濯機2回回したい日とか便利なのでオススメです。
ガスだと40分くらいらしいです。
ちまき様
安定して使える衣類乾燥機うらやましいです。
洗濯物を干すスペースが不要になるのは大きいですよね。電気代&ガス代をかける価値ありだと思います。
次買い換えるころにはまた技術も進化している事でしょうから、しっかり選びたいです。