管理してくれるなら使っていいよと貸して頂いた大型の本格的なビニールハウス。
数年間放置で荒れ果てていた状況を使えるようになるまで地道に整備するシリーズ【その4】。
多肉の育成をメインで使う予定でいますが、この広さを多肉でいっぱいにするにはまだまだ先の話。何もしないとハウスの中はどんどんと雑草が生えてくるので一部を家庭菜園として野菜を育てます。
荒れたハウスの整備は大分進み、使用可能な最低限の所までは来ているので徐々に多肉を置いてみています。
元々、昨年の雑草が生い茂っていて草刈りや耕運機で耕してきました。
この時に発生した雑草の量と来たら、それは半端ないです。それらをハウス内で堆肥化してみましょうという試み。
整備の過程で発生した雑草(ゴミ)
面積120㎡すべてに雑草が生えていたので、とんでもない量の草刈りをしました。
作業中はとりあえず、ハウスの外に山積みにしてハウス内の整備を優先してきました。その結果。
こんな山が3つくらい出来ています。
自宅の庭で雑草を堆肥化した過去の記事より。
このまま放置していてもやがて土に帰るんでしょうけれども、量が半端ない事と、景観を損ねる事、そしてこれからもハウス外周の草刈りで増え続けて行く事が目に見えているので、この雑草を堆肥化し家庭菜園を行う予定のスペースで再利用してしまおうというチャレンジをしてみます。
ハウス内の一角に堆肥化スペースを設置
木材の廃材を使用して堆肥スペースの枠組みを作ります。
堆肥化用の枠組みの為、組み立て精度はほぼ無視。のこぎりガイドも使わずに印をつけたらフリーで切断していきました。
ある程度揃ったサイズの木材を集めて、組み立てれそうな大きさは1mx1mでした。高さは40cmくらい。
紅白模様は廃材なので気にしないでください。特に意味はありません。
かなりラフに作ったので30分くらいで出来ています。
インパクトドライバーはDIYの必須工具。これを持っているだけでDIYの質が大幅にアップするので自分で作るのが好きな人は是非持っておいてください。
家庭菜園スペースの予定地近くを整地し、堆肥化エリアを確保。そこへ枠組みを設置しました。
うまく堆肥化できればフカフカの土になるはずです。
堆肥化開始
準備が出来たので、雑草入れへ山積みの雑草をポイポイしていきます。
ビニールやプラスチックは分解できないのでそういったゴミは取り除きます。
ある程度貯まったら、踏み固めてペッタンこに。ガンガン踏みしめましょう。
ここで米ぬかを投入。
米ぬかはコイン精米所の「ご自由にお持ち帰りください」から頂いて来ました。
まんべんなく米ぬかを振りかけます。
米ぬかは発酵の過程で発生する微生物の餌になる物。入れると発酵を促進し分解を早める事ができます。
この上から再び雑草を投入。→踏み固める。→米ぬか投入。を繰り返す事4~5回。
ミルフィーユ状になった雑草堆肥化計画。
踏み固める事によりかなりの量を投入する事が出来ました。
最後に、水をかけましょう。この位の量で10ℓくらいの水をかけます。
屋外でやる場合はこれに雨水が入らない様に蓋をするわけですが、ここはハウスの中なのでこれで終了。
あとは時間が解決してくれます。
堆肥化開始から1週間
この様な状況を作り、発酵がうまく進めば雑草内の温度が上昇していきます。
1週間後の様子をご覧ください。
見た目ではまだ変化はありません。いくらか黒くなったかな?
内部の温度を測定。
50℃を超えています。うまく発行が進んでいるようです。
ハウスの中なので、気温も高く発酵には条件がいいかもしれません。
手を入れてみましたが、ぽっかぽか。
あとは定期的に水をかけ、切り返し(土を上下混ぜ合わせる事)を行うと分解がどんどん進んでいきます。
水かけも切り返しも思い出した頃でいいかと思います。1~2週間くらいを目安に。3週間後でもOK。
堆肥化開始から2週間
2週間後の様子です。
見た感じでも大分沈んで来ました。
内部の状況を確認してみます。
いいですね、黒くなっていて土に近い部分も既にあります。まだまだ完熟とは行かないのでここで一度切り返しをしました。
白カビが多いようなら水を減らし米ぬかや土を追加、発酵が思うように進んでいないようなら水を多めに追加と言う具合で調整します。
現状は問題ない様子なので、切り返し後に踏み固めて水を散布。
2週間で開始当初の半分くらいまで高さが下がりました。
堆肥化開始から60日後(2ヶ月)
開始から60日後(2か月後)の様子です。
かなり熟成が進みました。ここら辺まで来ると分解されやすい品種とされにくい品種で差が出ています。
広葉樹の葉を集めた場合だと全体的に粉々に分解されていくものですが、これは無造作に雑草を放り込んだものなので仕方ないかもしれません。
見た感じ、半分くらいは土として扱える状況です。ここまで来ても原型をとどめている物は取り除く選択肢も。私はこのまま使います。
切り返しの際は引っかかるような感触は少なくなりパサパサした感じになっています。
ところで、経過を観察する過程でおもしろい状況を発見しました。
5月某日、まだまだ寒い青森です。
日中はハウスを開放しているのですが、発酵熱で暖を取る野良猫(笑)。
人には慣れていないようで、凄い勢いで逃げて行きました。複数回目撃。
最後に
厄介者の雑草を堆肥化して野菜の肥料にできるなんてエコですよね。
雑草堆肥だけでは栄養価のバランスが悪いので牛糞や鶏糞を追加すれば栄養価の高い立派な土の出来上がり。
ゴミに出すのも大変な量だったので有効に使えるならどんどん使いたい所です。今後、億劫な草刈りのモチベーションも上がるかもしれません。
一石二鳥の雑草堆肥、これも継続できればいい事ずくめです。
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