多肉植物の中でも屈指の人気を誇るハオルチア属オブツーサ。
その特徴的な見た目で多肉植物ファンでなくとも見とれてしまう事でしょう。
以前は珍しく高額で取引されていた時代もありますが、今は大分お手頃な価格となりホームセンターでも見かける事が出来ます。
今回はオブツーサの中でもトゥルンカーターという品種を取り上げて育て方と増やし方をご紹介します。
ハオルチア・オブツーサの特徴
ハオルチアには硬葉系と軟葉系がありますが、オブツーサは軟葉系に分類されます。
原産地は南アフリカで現地のオブツーサは砂や石に埋もれ葉先の透明な部分だけを地表に出しそこから光を取り込み成長します。よく見る緑色の部分は本来は地中に埋まっている部分なんですね。
日本を始め鑑賞用として育てられている物は、環境が違うから地表に出ていても大丈夫なんです。
和名は「雫石」。窓と呼ばれる葉先の透明な部分がみずみずしくて美しくギュウギュウ詰めな感じが可愛らしく印象的です。
見た目はぷにぷにで触ると弾けてしまいそうですが、実は意外と固くしっかりとしています。
育て方
春秋型の多肉植物で冬と夏は休眠状態となります。本来岩陰などの日陰で生息するハオルチアは、直射日光には弱く葉焼けしてしまいますので明るい日陰で管理します。
丈夫な植物で成長しても15cm程度と小型で育てやすい品種になります。
水やり
乾燥状態を好む多肉植物が多いですが、このオブツーサは比較的水を好みます。表面がカラカラに乾く前に鉢底から出るくらい水を与えます。余分な水は良く切ってください。特に成長期の春秋は週1回のペースで与えるといいでしょう。
多肉植物に共通して言えることですが、水を与える時はしっかりと与える事と乾かす期間をしっかり設ける事。メリハリをきちんと付けます。ちびちび与えるとずっと湿った状態になり根腐れの原因となります。
増やし方
株分け
もっとも簡単な方法。
オブツーサは成長してくるとたくさんの子株を作ります。
これらを親株から切り離して増やす方法です。
画像の子株、株分けするにはは小さすぎました(^-^;
枯れはしませんが自力で成長できるようになるには数カ月かかるでしょう。
葉挿し
葉挿しでも増やすことができます。
成功率はあまり高くなく、しかも芽が出るまでかなりの時間を要する場合が多いです。
数カ月後芽が出始めたなんて事もざらなんで気長に待ちましょう。枯れさえしなければいつか出て来ます。芽が出始めてからも成長はゆっくりめ。
根がでるまでは葉から栄養を貰えるので水やりは無し。何か月でもです。
日陰の風通りが良い場所での保管が推奨ですが、室内で保管する場合風通しか良い所となると難しいと思うので日光が当たらなければいいのでは…くらいで大丈夫。
胴切り
大胆な方法になりますが、株を上下に切ってしまう度胸が必要な方法です。
テグスや糸を用いて、葉の合間を潜り一周させ交差した状態で左右へ強く引くと切断する事が出来ます。画像くらいの株だと糸の方がやりやすいです。
上株は切り口をよく乾燥させてから土の上にポンッと置いておけばいずれ根付きます。
下株はこのまま植えておけば切り口の周辺から子株が芽吹いてきます。
2ヵ月後の様子
葉挿し、株分け、胴切りをしたおよそ2ヵ月後の様子です。
株分けした子株と胴切りの上株に関しては変化なし。根が出そうだけど目視できる物は無く、枯れそうな訳でもありません。
葉挿しと胴切りはそれぞれ芽が出始めています。
胴切りの下株に関しては子株が大分育っております。しかも4~5つも。
オブツーサの場合、子株の成長速度だけを見ると、胴切り>葉挿し>株分けとなりました。
多肉植物の中には葉挿し後1週間で発根をし始めるような品種も存在します。そういった爆発的に増えるタイプではありませんが、丈夫が相まって安定して増えてくれます。
最後に
オブツーサ・トゥルンカーターの育て方と増やし方を解説しましたが、株分けや胴切りをせずあえて大株へと成長させてみるものいいです。それは愛情を注いで育て上げた人だけが拝める大迫力でまさに圧巻な光景。
植物はどんな形であれ手間暇をかけた分、見返りとして美しい姿となり癒しと安らぎを与えてくれます。
増やすも良し、大きく育てるも良し、様々な方法で多肉ライフを満喫下さい。
オブツーサ以外にも魅力的なハオルチア属はたくさんあります。
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