エケベリアの多頭。一つの根を共有する複数の株の事。
形の崩れた株を仕立て直す際に行う胴切り、その下側の株は切り口付近から複数の芽が出てくる事が多いです。
また、葉挿しも一定の確率で1枚の葉から複数の芽が出る多頭株になる場合があります。
エケベリアの場合は形の美しさから単体で育てられる事が多く、お店に並んでいる物はほとんどが単頭株。
単頭株を購入し育て管理していく内に多頭株との出会いも増えて行きます。
茎立ちするタイプの場合は分かりやすく難しくありませんが、茎立ちしないタイプのエケベリアは放っておくとギュウギュウ詰めに。
そんな茎立ちしないタイプの多頭株を株分けし単頭化してみたのでご覧ください。
胴切り多頭株
胴切りした下側(根が付いている方)は高確率で複数の芽が出てきて多頭化しやすいです。
根が残っている状態からなので成長も早くどんどんと大きくなっていきます。
芽が沢山出れば嬉しいですよね。そのまま放置して多頭株のまま育てるのも全然あり!
しかしその場合、
※多頭のままバラす気が無い場合はそれでいいです。それもまた存在感が増し立派なお姿へと育つので。
エケベリアの白雪姫です。大きさは直径で言うと5cmくらい。
この位まで育ったらバラし時。
小さすぎると分解の際にバラバラになってしまいます。
ではバラしてみましょう。まず作業しやすい様に鉢から抜きます。
よく観察すると、株と株の境目を見つけれるはず。成長点を中心に葉の向きを見て行くと途中から裏返る。そこが境目。
又は外側の外しやすい株から成長点付近を指で押さえ、軽く上下左右に動かすと株単位の固まりで動きます。
胴切りから多頭になった場合、元の太い軸が残っています。強引に揺さぶって外すとカット苗なったり最悪バラバラに・・・。
外側の株から順番に外していきましょう。
この多頭株は結局5株ありました。切り口を乾かした後に鉢へ戻します。
水やりに関して根が付いているのはすぐにでも水やりを開始してOK。カット苗になってしまった株は発根後が望ましいです。
本来は根の有無で鉢を分けるのが理想。今回はまとめてしまいました。発根前ですが水やりも開始します。
葉挿し多頭株
葉挿しからも一定の確率で多頭株になります。
例えばエケベリアのカナペ。
こちらも個々にロゼット型が認識できるくらいの大きさがバラす目安です。
触って株同士の境目を見極めながら、揺さぶってそのまま取れそうなら外してしまい、負担が大きいようなら隙間にカッターナイフで切込みを入れます。
無理に外そうとすると葉に負荷がかかりポロポロと取れたりするので感触で判断。
この子は3株付いていました。
なるべく各株に根を巻き込んで…。
この調子で他にも気になっていた”花うらら”の葉挿し多頭株も株分け。
小さいので慎重に。
あまり小さすぎるのはそのまま残しておいて、また別の機会に回した方が無難です。
“花うらら”は小さすぎました。幸い成功したので結果オーライですが、大体こういうパターンで失敗しバラバラにしてしまいます。
最後に
多頭の株分け、エケベリアやハオルチアのように茎立ちしない品種は株分けが可能な大きさになる、なるべく早い時期の方が型崩れを防止できます。
そうなると綺麗なロゼット型になるまで数カ月の期間を要する事になります。
せっかく一つの株もしくは葉から多頭となって増えてくれた株。一つも無駄にしないように育てたいですよね。
慌てずにかつ放置しすぎず、タイミングを見計らってバラしていきましょう。
多肉は1カ月放置した所で目に見えて変化しないので、タイミングはいくらでもあります。
自分で増やすのも多肉の醍醐味であり面白い所なので、自家製の株を見ごたえのある綺麗な株へと育てて自慢してやりましょう。
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