キレイに紅葉させるにはどうしたらいいですか?
多肉ファンなら誰でも思う所。品種により紅葉の仕方は様々で、それぞれに魅力があるものです。
うちの多肉は緑色で全然紅葉しない…なんて方もいるでしょう。
そんな紅葉に焦点を当て、分かりやすく真っ赤に紅葉するセダムの「虹の玉」と「レッドベリー」を取り上げ紅葉のポイントを見て行きたいと思います。
紅葉のポイント
まず、結論から。
2、日光によく当たって育った状態で気温が下がる季節を迎える事。
小難しいことは抜きで、育てて見て感じたのは結局この2つ。
紅葉のメカニズムは次の様に説明されています。Wikipediaより引用。
普段、葉が緑色に見えるのはクロロフィルが含まれるからである。秋になり日照時間が短くなるとクロロフィルが分解される。これは植物学的には葉の老化反応と考えられている。
夏の間、葉ではクロロフィルが光を吸収して活発に光合成が行われる。落葉樹の葉では、気象条件が光合成に適さない冬を迎える前に老化反応が起こる。この過程では光合成の装置などが分解されて、葉に蓄えられた栄養が幹へと回収される。翌年の春にこの栄養は再利用される。
栄養が十分に回収された葉では、植物ホルモンの1つエチレンの働きによって葉柄の付け根に離層ができ、枝から切り離される。これによって、無駄な水分やエネルギーが冬の間に消費されるのを防ぐことができる。
植物の葉は「カロテノイド」色素などを使って光の害から自分自身を守る仕組みを備えているが、葉の老化過程ではカロテノイドを含む様々な分子が分解されるため、この過程を進める間も光による害から葉を守る必要がある。「葉柄の付け根に離層ができ、葉で作られた糖類やアミノ酸類が葉に蓄積し、その糖から新たな色素が作られる」とする俗説は誤りである。
紅葉、黄葉、褐葉の違いは、植物によってそれぞれの色素を作り出す能力の違いと、気温、水湿、紫外線などの自然条件の作用による酵素作用発現の違いが、複雑にからみあって起こる現象とされる。
かみ砕いて言うと、変化する環境から自身を守る為という事と、成長期とのバランスが変わるためと言った所。
ここで大事なのが、寒いくなればなんでも紅葉するか?というと違う。
SNSで見かける大変立派な多肉植物達は、ほとんどが屋外やハウス内で育てられたものです。室内では窓辺に置いても限られた時間しか日を浴びれず十分な成長期と言えないんでしょう。
曇りでも屋外は想像以上に明るく室内の比ではありません。
虹の玉
では現物をご覧ください。
成長期、緑色(葉緑素)が多い季節。
10月。朝晩冷え込み、成長が鈍くなって葉緑素を多く必要としなくなる季節。この時期は緑色と赤色が混ざり、結果的に黒っぽくなりがちです。
そして、成長が止まり葉緑素を大量に必要としなくなり代わりに赤色を出す色素が優勢に現れる季節=寒い。
レッドベリー
レッドベリーでも同じような経過を見る事ができます。
10月、成長が鈍くなり緑色と赤色が混ざり、黒ずんで見えます。
その後、気温の低下に伴い葉緑素が減少する事により鮮やかな赤色が残ります。
オーロラ
オーロラでも見てみましょう。
成長期。葉緑素の大勝利。
10月、赤系の色素が出始め黒ずむ。
成長が止まると葉緑素撤退、代わりに赤系の色素が現れ、オーロラはピンク色へと。まだ十分な紅葉ではありませんが、鮮やかなピンクへとなるでしょう。
最後に
一番いいのは屋外の日当たりの良い場所で育てる事です。真夏の直射日光だけ気を付けて。
真夏の晴天時直射日光は10万ルクスを超える強烈な日差し。これは多肉にとって強すぎます。
適切に遮光しましょう。ちなみに、冬の晴天時直射日光は5万ルクス程度だと言われています。
同じ直射日光でも全然違うんですね。
植物は自分で移動しません。その場で適用して育ちます。
人が任意に動かす場合、植物にとって環境が激変する想定外の物です。これが良く起きる葉焼け。
日光に当てろと言われたから当てたら葉焼けしたなんてよく聞く所。
うまく紅葉しないって人は、まず「日光に当たって生き生きと育っているって」いうイメージを目指すといいかもしれません。そういう環境が作れると自然に最高の紅葉をしてくれますので。
多肉を育てる置き場所。これが最大のポイントとなりそうです。
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